1. 現在の日本における司美グルチドの保険適用状況

結論から言うと、ダイエット目的での司美グルチド使用は、健康保険の適用対象外です。

司美グルチド（セマグルチド）は、もともと2型糖尿病の治療薬として開発され、「オゼンピック」や「リベルサス」として国内でも保険適用薬として承認されています。しかし、減量を主目的とした使用（肥満治療）は現時点で厚生労働省の保険適用外となっています。

2. 糖尿病治療 vs 減量目的：適用の差とは？

● 保険が効くのは「糖尿病治療としての使用」 医師が糖尿病管理目的で処方する場合には、保険適用での処方が可能です。しかし、患者が「痩せたいから」という理由で処方を希望する場合、それは**自由診療（自費診療）**となります。

● 医療ダイエットは「美容医療」に近い扱い この場合、美容整形や脱毛と同じように、全額自己負担になります。

3. 日本の医療ダイエットは基本「自費診療」

日本では、美容目的や体重管理目的の医療サービスはほとんどが自由診療に分類されます。

特に、肥満と診断されるレベルではなく「痩せたい」「見た目を良くしたい」といった目的の場合、健康保険の適用は期待できません。

4. 医療ダイエットの費用構成

自費診療における司美グルチド治療の費用は、以下のような項目で構成されます：

• 薬剤費（司美グルチド本体）
• 初診・再診費用
• 血液検査や体成分測定
• オンライン診療手数料（利用時）
• 薬の郵送費（クリニックによる）

5. 費用シミュレーション：1回・1ヶ月・3ヶ月の目安

【費用目安一覧（税別）】

初診料：3,000～6,000円 司美グルチド（1回分）：9,000～15,000円 血液検査：4,000～6,000円 オンライン診療手数料：1,000～2,000円 月額合計（1ヶ月分）：約25,000～45,000円 3ヶ月合計：約75,000～130,000円

※診療内容や使用する薬剤量、クリニックの方針により変動します。

6. クリニック別価格比較（例：東京エリア）

【東京エリアの一部クリニック比較（目安）】

Aクリニック

• 初診料：5,000円
• 薬剤費（1回）：12,000円
• オンライン対応：あり
• 薬の郵送：あり

Bメディカル

• 初診料：3,000円
• 薬剤費（1回）：9,500円
• オンライン対応：あり
• 薬の郵送：なし

Cダイエット院

• 初診料：6,000円
• 薬剤費（1回）：14,000円
• オンライン対応：なし
• 薬の郵送：なし

※2025年7月時点の目安。実際の価格は各院に要確認。

7. 通院頻度とオンライン診療の選択肢

多くのクリニックでは以下のような診療形式が選べます：

• 初回対面診療（必須）
• 2回目以降はオンライン診療可
• 月1回のフォローアップ推奨
• 薬は郵送対応可能な場合あり

最近では、LINEやZoom、専用アプリによる診察も普及しており、忙しい方でも継続しやすい仕組みが整っています。

8. 郵送で薬が届くサービスとは？

オンライン診療後に薬剤を自宅へ郵送してくれるクリニックも増えています。

• 冷蔵保存が必要な薬が多いため、受け取りタイミングの調整が必要。
• 再配達や保冷管理には注意が必要。

来院不要で手軽に治療継続できるのは大きなメリットです。

9. 医療ダイエットは本当にコスパが良い？

【コストと効果のバランス】

例）月額3万円で2〜5kgの減量が可能なケースあり（個人差大） 短期間で効果を実感できるが、継続と生活改善が前提。

【他の痩身サービスとの比較】

医療ダイエット

• 費用：30,000～50,000円/月
• 減量効果：高い（即効性あり）
• 継続性：高い

パーソナルジム

• 費用：60,000～100,000円/月
• 減量効果：中〜高
• 継続性：中〜高

エステ痩身

• 費用：40,000～80,000円/月
• 減量効果：中
• 継続性：低〜中

サプリメント

• 費用：5,000～15,000円/月
• 減量効果：低〜中
• 継続性：高い

10. 初診時に確認すべき5つのポイント

1. 自分の目的に合った治療か（ダイエット vs 糖尿病治療）
2. 自由診療かどうか（保険適用の有無）
3. 副作用や禁忌事項について説明があるか
4. オンライン・郵送対応の可否
5. トータル費用の見積もりが提示されるか

賢く選べば、続けやすい医療ダイエット

司美グルチドによる医療ダイエットは、保険適用外であるものの、比較的明確な減量効果が期待できる新しい選択肢です。費用と効果のバランスを見極めながら、自分に合った治療スタイルを選び、無理なく継続することが成功の鍵となります。