オルソケラトロジー（オルソK）とは？

オルソケラトロジーは、特殊な高酸素透過性のハードコンタクトレンズを夜間に装用することで、角膜の形状をゆるやかに平坦化し、光の屈折を調整して視力を矯正する方法です。

日中はレンズを外して裸眼で生活できますが、角膜は時間とともに元の形状に戻るため、継続的な夜間の装用が必要です。

寝ている間に視力を改善？仕組みと効果

オルソKの原理は、レンズの形状を利用して角膜上皮を圧迫し、光の屈折率を一時的に改善することです。視力矯正の効果は装用開始から数日で現れ、近視であれば-1.00D～-6.00D程度まで対応可能とされています。

• メリット： 日中は裸眼で快適に過ごせる メガネ・コンタクトが不要になる 手術ではないため可逆的で安心
• 効果の持続性： 個人差はあるが、継続使用で安定した視力維持が可能

オルソKが向いている人とは？

小児・学童期の近視進行を抑えたい方

特に注目されているのが、成長期の子どもへの近視抑制効果です。オルソKは近視進行の抑制に一定のエビデンスがあり、日本眼科医会も使用を検討するよう推奨しています。

スポーツやアクティブな生活をする方

水泳や格闘技など、日中にメガネやコンタクトが邪魔になるスポーツを行う人にも向いています。

手術に抵抗のある方

レーシックのような不可逆的な手術に不安がある人にも、オルソKは良い選択肢です。

オルソKとレーシックとの違い

安全性と注意すべき副作用

一般的な副作用

• レンズによる異物感
• 夜間のハロー・グレア
• 角膜炎や感染症のリスク

レンズは高品質な医療用ですが、正しく装用・管理しなければ角膜障害や感染症を引き起こす可能性もあります。

安全に使用するために必要なこと

• 毎日のレンズ洗浄と消毒
• 定期的な眼科検診（1〜3ヶ月に1回）
• 目に異常があればすぐに使用中止し、受診

医師のアドバイスと正しい使い方

医師の管理のもとで処方・使用すれば、安全性は高く、有効な視力矯正方法となります。以下の点を守りましょう：

• 必ず眼科で適応検査を受ける
• 医師の指導に従って使用・管理する
• 子どもに使用する場合は保護者のサポートが必要

オルソKは安全で効果的な選択肢のひとつ

オルソケラトロジーは、手術を伴わずに日中の裸眼視力を得られる、革新的な視力矯正法です。特に近視進行を抑えたい子どもや、裸眼で活動したい人にとっては有力な選択肢となるでしょう。

使用には医師の管理が不可欠ですが、正しく使えば長期的に視力の維持や改善に繋がる可能性もあります。