1. スーツスタイルにおける靴・鞄選びの基本

なぜ靴と鞄が重要なのか？

靴や鞄は、スーツ全体の印象を決定づける非常に重要なアイテムです。 靴は「その人の性格や清潔感」を表すと言われ、鞄は「社会性」や「実務能力」を象徴します。 つまり、靴と鞄が適切かどうかは、スーツ以上に**その人の「ビジネスマナー意識」**を映し出すのです。

まずはTPO（時・場所・場合）を理解し、「何を基準に選べばいいのか」を押さえることが重要です。

2. ビジネスとカジュアルの使い分け：どこでどう違う？

シーンに応じて、靴や鞄に求められる「色」「形」「素材」は変わります。以下のように使い分けるとよいでしょう。

まず、面接や就活といったかしこまった場面では、黒のストレートチップの革靴と、黒またはネイビーのブリーフケースが基本です。シンプルで清潔感のある組み合わせが求められます。

通勤などのビジネスシーンでは、黒またはダークブラウンの革靴に、機能性と品の両立ができるレザーやナイロン素材のバッグを選ぶのがポイントです。動きやすさや収納力にも配慮しましょう。

オフィスカジュアルな職場では、ローファーやダービーシューズに、レザートートや落ち着いた色のバックパックを合わせると程よい抜け感を演出できます。

結婚式や式典などフォーマルな場では、必ず黒のオックスフォードシューズと、小ぶりでスマートなドキュメントケースやセカンドバッグを合わせましょう。全身の統一感が重要です。

3. 靴の種類と選び方：初心者が覚えるべき3種

オックスフォード（内羽根式）

オックスフォードシューズは、紐を結ぶ部分が内側に縫い付けられたタイプで、最もフォーマルとされる革靴です。 面接、商談、冠婚葬祭など、あらゆるフォーマルシーンで活躍します。 基本は黒色を選びましょう。ブラウン系は少しカジュアル寄りになります。

ダービー（外羽根式）

ダービーシューズは、紐を結ぶ部分が外側に開いており、少しカジュアルな印象があります。 フォーマル度は高めですが、普段の通勤や営業に適しており、足幅の広い方にもフィットしやすいのが特長です。

ローファー（スリッポン）

ローファーは、紐がなく、脱ぎ履きしやすい便利な靴。 金曜日のカジュアルデーやオフィスカジュアルな場面に適しています。 ただし、面接や式典といった厳格な場には向かないため注意が必要です。

4. 鞄の種類とTPOに合った選び方

ブリーフケース

最も基本的で信頼感のあるビジネスバッグ。 素材は本革、合成皮革、ナイロンなどがありますが、初心者はまず黒かネイビーのレザータイプを選ぶと間違いありません。 自立するタイプで、A4書類がすっきり収まるものを選びましょう。

トートバッグ

肩掛けできて収納力も高く、ビジネスカジュアルにぴったり。 型崩れしにくく、色はダークブラウンやグレーなど落ち着いたものがおすすめです。 特に出張や荷物が多い日などに重宝します。

バックパック（ビジネスリュック）

通勤時にパソコンや資料を持ち運ぶ必要がある人には、スクエア型のビジネスバックパックが人気。 レザー調や撥水性ナイロン素材など、スーツに合うデザインを選びましょう。カジュアルすぎるデザインは避け、黒やネイビーが無難です。

5. コーディネート実例付き：初心者向け3選

✔ コーディネート①：王道フォーマルスタイル

ネイビーのスーツに、黒のオックスフォードシューズ、黒のブリーフケースを合わせた定番スタイル。 ベルトも黒で揃えることで、全体に統一感と誠実な印象が出ます。面接や大事な商談に最適です。

✔ コーディネート②：営業マン向けスタイル

グレースーツにダークブラウンのダービーシューズ、ネイビーのナイロン製ブリーフケースを組み合わせた機動力重視のスタイル。 落ち着きと柔らかさを兼ね備えた配色で、外回りの多いビジネスパーソンにおすすめです。

✔ コーディネート③：金曜日のカジュアルオフィス

ネイビージャケットにベージュのパンツを合わせたジャケパンスタイルに、ブラウンのローファーとレザートートをプラス。 リラックス感を保ちつつ、きちんと感も失わない大人の余裕を感じさせるコーデです。

6. 初心者が失敗しない3つのポイント

1. まずは黒の革靴（オックスフォード）と黒のブリーフケースを揃えよう これだけで就活・商談・式典などの場に対応可能です。
2. 靴・ベルト・鞄は「同系色」で揃えると簡単におしゃれに見える 特に黒とブラウンの組み合わせは王道です。
3. TPO（時・場所・場合）を意識し、柔軟にスタイルを変える習慣をつけよう 毎日同じアイテムではなく、曜日や仕事内容に応じて使い分けるのがコツです。