バイク事故 過失割合 異議|納得いかない時の対処法
バイク事故の過失割合に納得できない場合の具体的な対処法を弁護士が解説。証拠収集、保険会社・裁判所への異議申立て方法を詳しく紹介。
「バイク事故の過失割合が自分8:相手2と言われたが、実際は逆ではないか?」 保険会社から一方的に過失割合を決められ、納得できない方は多いでしょう。
過失割合は、証拠次第で変更可能です。 この記事では、弁護士が実践する「過失割合の異議申立て方法」を、具体的なステップで解説します。
1. 過失割合はどう決まる? ー 3つの判断基準
保険会社や裁判所が過失割合を決める際、主に以下の要素を考慮します。
1-1. 事故の類型(判例ベース)
過去の裁判例をもとに、類似事故の過失割合を参考にします。 例:
- 交差点での出会い頭事故 → 直進車:右折車 = 20:80
- 追突事故 → 原則として追突車100%
1-2. 道路交通法違反の有無
- 信号無視
- 一時不停止
- 速度超過
1-3. 運転者の具体的な過失
- スマホ操作
- ウインカー未使用
- 安全確認不足
💡 ポイント:保険会社は最初に「自社に有利な過失割合」を提示する傾向があります。
2. 過失割合に異議を唱えるための「5つの証拠」
過失割合を覆すには、客観的な証拠が不可欠です。
2-1. ドライブレコーダー映像
- 有効な場面:相手車両の信号無視を記録自分の速度が法定内である証明
- 注意点:事故後すぐに保存(上書き防止)
2-2. 事故現場の写真
- 撮影すべきポイント:車両の停止位置道路標識(一時停止の有無)スリップ痕や破損状況
2-3. 目撃者の証言
- 第三者(通行人、他車のドライバー)の証言は有力
- 連絡先を必ずメモ
2-4. 警察の実況見分調書
- 警察が作成した事故現場の記録
- 弁護士を通じて取得可能
2-5. 医師の診断書(ケガの内容から事故状況を推測)
例:
- 「むちうち症」→ 追突事故の可能性
- 「左側面の打撲」→ 相手車が右折時に衝突
3. 保険会社に異議を申し立てる方法
3-1. 保険会社への再審査請求
- 証拠を添えて書面で異議申立て
- 保険会社の「交通事故調査部門」と直接交渉
3-2. 交通事故紛争処理センターを利用
- 中立機関が過失割合を再審査
- 費用:無料~数千円
3-3. 弁護士による「内容証明郵便」の送付
- 法的効力のある文書で保険会社に圧力
4. 裁判で争う場合の流れ
4-1. 民事調停(裁判前の話し合い)
- 簡易裁判所で調停委員を交えて協議
4-2. 訴訟を起こす場合
- 証拠を整理(ドライブレコーダー、目撃者)
- 鑑定人の意見書を取得
- 裁判所が過失割合を判断
⚠️ 注意:訴訟には時間(6ヶ月~2年)と費用(10~50万円)がかかります。
5. 過失割合を有利にする3つのコツ
- 事故直後に証拠を固めるスマホで即座に現場写真を撮影
- 保険会社の初期提示を鵜呑みにしない必ず弁護士に相談
- 相手の過失を証明する「相手がウインカーを出さなかった」等の具体的な主張
まとめ
過失割合は、証拠と交渉次第で変えられます。
- ドライブレコーダー・目撃者・写真で証拠を固める
- 保険会社の提示に納得できなければ、72時間以内に弁護士相談