ヒアルロン酸注射とは?効果・種類・費用・副作用・施術部位をわかりやすく解説

🕒 2026-08-14

ヒアルロン酸注射は、ヒアルロン酸を含む製剤を皮膚や皮下組織などに注入し、シワや凹み、顔のボリュームなどを整える美容医療です。ほうれい線や目元、唇、額、頬、鼻、顎などさまざまな部位に用いられます。この記事では、ヒアルロン酸注射について、どんな効果があるのか、どのような種類があるのか、費用はいくらくらいなのか、副作用や注意点、施術部位までまとめて紹介します。

ヒアルロン酸注射とは?

ヒアルロン酸注射とは、ヒアルロン酸を含むジェル状の製剤を皮膚や皮下組織などに注入する施術です。

ヒアルロン酸は水分を保持する性質を持っているため、注入することで組織にボリュームを与えたり、凹みを補整したりする目的で使用されます。

美容医療では主に、

  • シワや溝の補整
  • 顔の凹みの改善
  • ボリュームの補正
  • 顔の輪郭調整
  • 鼻や顎などの形の調整

などを目的として利用されています。

東京女子医科大学附属足立医療センターでも、顔のシワや凹凸などを修正する目的で、皮膚・皮下・骨膜上などへヒアルロン酸を注入する方法が紹介されています。(東京女子医科大学附属足立医療センターウェブサイト)


ヒアルロン酸注射で期待できる効果

ヒアルロン酸注射の大きな特徴は、注入した部分にボリュームを与えられることです。

そのため、単純に「肌をきれいにする施術」というより、顔の形や凹凸を調整する目的で使用されることが多い施術です。

主な効果

  • ほうれい線などの溝を目立ちにくくする
  • 目の下の凹みを補整する
  • 頬やこめかみのボリュームを補う
  • 唇の形やボリュームを整える
  • 顎の形を調整する
  • 鼻筋などの見え方を整える
  • 額の凹みを補整する

ただし、実際の仕上がりは注入量や製剤、骨格、皮膚の状態などによって異なります。


ヒアルロン酸注射の主な種類

「ヒアルロン酸」と一言でいっても、すべて同じ製剤ではありません。

製剤によって硬さや粘度、弾力性などが異なり、適した部位も変わります。

① 柔らかめの製剤

比較的柔らかい製剤は、目元や唇など、繊細な調整が求められる部位で検討されることがあります。

自然なボリューム感を重視したい場合などに使われます。

② 中程度の硬さの製剤

ほうれい線や頬など、ある程度のボリューム補正が必要な部位で使用されることがあります。

③ 硬めの製剤

鼻や顎など、形を整えることを目的とする部位では、形を保ちやすいタイプの製剤が選択されることがあります。

ただし、「硬い=優れている」「柔らかい=効果が弱い」という単純な違いではありません。

部位や目的に合わせて製剤を選択することが重要です。


主な施術部位

ヒアルロン酸注射は、顔のさまざまな部位で検討されています。

部位主な目的
ほうれい線溝・凹みの補整
目の下凹みの補整
涙袋ボリューム・形の調整
ボリューム・輪郭調整
凹み・丸みの調整
こめかみボリューム補正
ボリューム補正
鼻筋などの形の調整
顎先・輪郭の調整
マリオネットライン溝・凹みの補整

ただし、すべての製剤がすべての部位に使用できるわけではありません。

例えば、2025年に承認された「スキンバイブ by ジュビダームビスタ」は、成人の顔面・頸部の小じわなどの表面のへこみの修正などを目的とする一方、眼瞼・口唇・隆鼻術への使用は適応に含まれていません。(PMDA)

このように、製剤ごとの適応を確認することが大切です。


ほうれい線へのヒアルロン酸

ほうれい線は、ヒアルロン酸注入が検討される代表的な部位です。

凹んだ部分に製剤を注入することで、溝を目立ちにくくすることを目的とします。

ただし、ほうれい線の原因は皮膚だけではなく、頬のボリューム変化や骨格なども関係します。

そのため、

「ほうれい線=線の真下にヒアルロン酸を入れる」

とは限りません。

顔全体の状態を診察したうえで、注入位置や量を決めてもらうことが重要です。


目元へのヒアルロン酸

目元では、

  • 目の下の凹み
  • 涙袋
  • 目尻周辺

などでヒアルロン酸注入が検討されることがあります。

ただし、目元は皮膚が薄く、血管などの構造も複雑なため、特に慎重な施術が求められます。

PMDAの承認資料でも、眼窩周辺など皮膚の薄い領域への注入には慎重な対応が必要とされています。(PMDA)


鼻・顎へのヒアルロン酸

鼻や顎では、単純なシワ取りというより、

  • 鼻筋の見え方
  • 顎先の形
  • 横顔のバランス
  • フェイスライン

などの調整を目的に使用されることがあります。

特に鼻周辺は血管への誤注入などの重大なリスクがある部位です。

PMDAは、ヒアルロン酸製剤を血管内に注入すると、血管閉塞・塞栓・虚血・梗塞などにつながる可能性があると警告しています。まれに視力障害・失明や脳梗塞などの重大な合併症につながる可能性もあります。(PMDA)

そのため、鼻や目元などへの施術は、料金だけで医療機関を選ばないことが重要です。


ヒアルロン酸注射の費用

ヒアルロン酸注射は、美容目的の場合は自由診療となることが多く、全国共通の料金はありません。

費用を左右する主な要素は、

  • 使用する製剤
  • 注入量
  • 施術部位
  • 医師
  • 初診・再診料
  • 麻酔や針などの追加費用
  • キャンペーンの有無

などです。

そのため、広告に「○万円」と書かれていても、それだけでは最終的な費用を判断できません。

費用を見るときのポイント

「1ccいくら?」だけでなく、「最終的に何cc必要で、総額はいくらか?」を確認するのがおすすめです。

例えば、1ccの料金が安くても、実際には複数本必要になれば総額が大きく変わることがあります。


ヒアルロン酸の効果はどのくらい続く?

ヒアルロン酸は永久的なものではなく、時間の経過とともに体内へ吸収されていきます。

持続期間は、

  • 製剤の種類
  • 注入部位
  • 注入量
  • 個人差

などによって異なります。

東京女子医科大学附属足立医療センターでは、ヒアルロン酸注入の効果について約6か月、長くても1年程度と説明しています。(東京女子医科大学附属足立医療センターウェブサイト)

一方、製剤によってはより長期間の持続が案内されるものもあります。

したがって、

「ヒアルロン酸は必ず○か月持つ」

とは考えず、使用する製剤について医師に確認することが大切です。


ヒアルロン酸注射の副作用

ヒアルロン酸注射では、施術後に一時的な反応が生じることがあります。

代表的なものは、

  • 腫れ
  • 赤み
  • 内出血
  • 痛み
  • かゆみ
  • 圧痛
  • 違和感
  • しこり

などです。

承認された製剤の資料でも、注入部位の腫れや赤み、かゆみなどが生じる可能性が説明されています。製剤によっては、軽度~中等度の注入部位反応が通常数日から1週間程度で改善するとされています。(药品和医疗器械综合信息网)


注意したい重大なリスク

頻度の高い副作用とは別に、ヒアルロン酸注入には重大な合併症の可能性があります。

特に重要なのが、血管内への誤注入です。

血管内に注入された場合、

  • 血管閉塞
  • 血流障害
  • 皮膚壊死
  • 視力障害
  • 失明
  • 脳梗塞

などにつながる可能性があります。(PMDA)

施術中や施術直後に、

強い痛み・皮膚の白色化・視力の異常・脳卒中を疑う症状

などがあった場合は、すぐに医療機関へ伝える必要があります。(PMDA)


施術後の注意点

製剤によって指示は異なりますが、承認資料では施術後24時間程度、

  • 激しい運動
  • 長時間の日光・高温への曝露
  • 飲酒

などを避けるよう案内されているものがあります。(药品和医疗器械综合信息网)

また、腫れや内出血が出ることもあるため、大切なイベントや写真撮影などの直前に施術を受ける場合は、ダウンタイムを考慮して予定を組むとよいでしょう。


ヒアルロン酸注射を受ける前に確認したいこと

カウンセリングでは、次の項目を確認しておくと安心です。

① 使用する製剤

「ヒアルロン酸」という名称だけではなく、

  • 製品名
  • 有効成分
  • 製剤の特徴
  • 承認の有無
  • 使用する部位

を確認しましょう。

② 必要な注入量

「1cc○円」という料金だけではなく、自分の場合は何cc程度を使用する予定なのかを確認します。

③ 総額

薬剤・施術料金だけでなく、

  • 初診料
  • 再診料
  • 麻酔
  • 針・カニューレ
  • その他のオプション

などを含めた総額を確認しましょう。

④ リスクと副作用

メリットだけでなく、一般的な副作用や重大なリスクについて説明を受けましょう。

⑤ 万一の場合の対応

合併症が起きた場合にどのような対応をするのか、緊急時の連絡先なども確認しておくと安心です。


ヒアルロン酸注射のメリット

メスを使わない

切開を伴う外科手術と比較すると、施術による身体的負担を抑えやすい方法です。

部位ごとに調整できる

シワや凹み、輪郭など、気になる部分に合わせて注入位置や量を調整できます。

比較的短時間で受けられる

医療機関によって異なりますが、ヒアルロン酸注入は比較的短時間で行われる施術です。専門医療機関では15~20分程度の施術時間を案内している例もあります。(千里中央花ふさ皮ふ科・美容皮膚科|皮膚科、アレルギー科、形成外科)


医療機関を選ぶポイント

ヒアルロン酸注射を検討するなら、料金だけではなく次の点を比較しましょう。

使用製剤が明確

「高品質」「最新」などの表現だけでなく、具体的な製品名を確認できる。

リスク説明がある

副作用だけでなく、血管内注入などの重大なリスクについても説明している。

料金体系がわかりやすい

初回料金だけでなく、通常料金や追加費用まで確認できる。

アフターフォローがある

施術後に気になる症状が出た場合、相談できる体制が整っている。

医師に直接相談できる

希望する部位や仕上がりだけでなく、自分の骨格や皮膚状態に合わせて施術方法を提案してもらえる。


よくある質問

ヒアルロン酸注射はすぐ効果が出ますか?

注入によるボリューム変化は施術直後から確認できますが、腫れなどの一時的な反応が出ることがあります。そのため、最終的な状態を判断するまでには時間が必要な場合があります。

ヒアルロン酸注射は永久に効果が続きますか?

永久ではありません。時間とともに吸収されるため、効果の持続期間は製剤や部位などによって異なります。(東京女子医科大学附属足立医療センターウェブサイト)

どの部位が人気ですか?

ほうれい線、目元、唇、頬、額、鼻、顎などが代表的な施術部位です。ただし、製剤によって適応部位が異なるため、希望する部位に適した製剤なのかを確認しましょう。

ヒアルロン酸なら安全ですか?

ヒアルロン酸は美容医療で広く使用されていますが、リスクがゼロというわけではありません。特に血管内への誤注入では重大な合併症につながる可能性があります。(PMDA)

安いクリニックを選んでも大丈夫ですか?

価格だけで判断するのはおすすめできません。製剤、医師の経験、総額、リスク説明、アフターフォローなどを総合的に比較することが大切です。


まとめ

ヒアルロン酸注射は、ヒアルロン酸を含む医療用製剤を注入し、シワや凹み、ボリューム、顔の輪郭などを整える美容医療です。

代表的な施術部位には、

  • ほうれい線
  • 目の下・涙袋
  • こめかみ

などがあります。

一方で、ヒアルロン酸製剤にはさまざまな種類があり、製剤によって適応や特徴が異なります。費用も注入量や製剤、部位によって変わるため、「1cc○円」という表示だけで比較するのは避けたほうがよいでしょう。

特に重要なのは、血管内への誤注入による血管閉塞や、まれながら視力障害・失明、脳梗塞などの重大なリスクがあることです。(PMDA)

施術を検討する際は、

「効果」→「製剤」→「費用」→「副作用」→「医師・医療機関」

の順番で確認し、料金だけではなく安全性やアフターフォローまで含めて比較することが大切です。

※本記事はヒアルロン酸注射に関する一般的な情報を整理したもので、特定の施術や医療機関を推奨するものではありません。実際の適応や施術方法については、医師の診察を受けて判断してください。