東京でよく見られる害虫ランキング

第1位：ゴキブリ（ゴキブリ類）

特徴と見分け方

ゴキブリにはクロゴキブリ、チャバネゴキブリなどがいます。夜行性で暗く湿った場所を好み、台所の流し台下、ガス台周辺、浴室排水口などで見つかります。動きが速く、羽がある種類は飛ぶこともあります。

発生の理由（東京の条件）

都市部では飲食店やコンビニが密集しており、食べ残しやゴミが多いため、建物の配管や隙間から侵入しやすくなります。夏の高温期には繁殖が活発になり、数も急増します。

初期対応

見つけたら、新聞や箱で捕まえるか粘着トラップを設置して数を確認します。台所周りの清掃を徹底し、食品は密閉容器に保管します。小さな巣が疑われる場合は、周辺の段ボールや紙類も撤去します。

予防策

短期：食器・調理器具・ゴミの管理、隙間のシーリング、粘着トラップの設置 長期：定期的な燻煙や設置型ベイト剤（使用は表示通り、子ども・ペットに注意）

注意点

市販スプレーは即効性がありますが巣を完全に除去できない場合、再発します。使用時は換気を行い、説明書を必ず守ってください。

第2位：ネズミ（ドブネズミ・クマネズミ等）

特徴と見分け方

ネズミの糞や齧った電線、夜間の走行音が目安です。昼間に見かける場合は巣が近くにある可能性があります。糞の形状や大きさで種類を推定できます。

発生の理由（東京の条件）

都市部の配管や建物の継ぎ目、地下や倉庫の隙間はネズミの侵入経路になりやすく、飲食物のアクセスが容易な場所は特にリスクが高いです。

初期対応

糞や齧られた跡を見つけたら手袋・マスクで処理し、食品は廃棄します。家庭用毒餌は子どもやペットに危険な場合があるため注意してください。捕獲器や定置型トラップの使用も有効です。

予防策

短期：隙間封鎖、ゴミ密閉、物置整理 長期：建物全体の点検、侵入経路の封鎖

注意点

ネズミは病原体を媒介し、電気配線被害も引き起こすため、放置は危険です。糞の増加や夜間の足音、複数回の目撃がある場合は専門業者に相談するのが安全です。

第3位：シロアリ（ヤマトシロアリ・イエシロアリ）

特徴と見分け方

木材内部を食べるため外からは見えにくく、羽アリの飛来、床のたわみ、壁内の空洞音、木屑の堆積や蟻道が発見のサインです。

発生の理由（東京の条件）

木造住宅や古い基礎部、湿気が溜まりやすい床下や配管周辺はリスクが高いです。梅雨〜初夏に羽アリが発生することが多いです。

初期対応

羽アリや蟻道を見つけたら写真を撮って記録し、家の構造上の湿気対策（換気、床下点検）を行います。DIY処置は限界があるため早めの専門点検を推奨します。

予防策

雨漏りや配管漏水の修理、床下換気、木材と土壌の直接接触回避、防蟻処理（新築時や改修時）が有効です。

注意点

シロアリ被害は目に見えにくく、構造に影響することがあるため、気になる兆候があれば早めに専門点検を行いましょう。

第4位：ダニ・マダニ

特徴と見分け方

痒みや発疹、ペットのかゆがりで発見されることがあります。布団やカーペットで増えるダニ、草地や公園で付くマダニは吸血し病気を媒介する場合があります。

発生の理由（東京の条件）

室内は湿度やホコリ、人やペットの皮膚垢が多いと増殖しやすいです。公園や草地での活動後はマダニ付着にも注意が必要です。

初期対応

布団やカーペットは高温で洗濯・天日干し（60℃以上推奨）、掃除機を頻繁にかけます。屋外でのマダニ付着はピンセットで皮膚近くから除去します。

予防策

室内湿度を下げる、寝具定期洗濯、ペットのノミ・ダニ予防、草地では長ズボンや防虫スプレーの使用。

注意点

マダニは病原体を媒介する可能性があるため、刺された場合は医療機関に相談してください。

第5位：蚊

特徴と見分け方

夜間に刺されやすく、屋外の水たまりやベランダの植木鉢、排水溝などが繁殖地です。夏場に活動が活発になります。

発生の理由（東京の条件）

都市部の小さな水たまり、放置容器、植木鉢の受け皿などが繁殖源となります。

初期対応

刺されたら患部を清潔にし、痒み止めを使用します。大量発生が疑われる場合は水たまりの除去を優先します。

予防策

水溜りを作らない、網戸整備、屋外照明の管理、蚊取り器・捕虫器活用、自治体の発生情報チェック。

注意点

一部ウイルス媒介リスクがあるため、地域の保健所情報も確認してください。

その他の害虫

• アリ：食べかすや甘いものへのアクセスで発生。行列の発見→巣の場所確認→出入り経路封鎖。
• ハチ：スズメバチ等は攻撃性が高く危険。巣の発見時は専門業者に依頼。
• トコジラミ：旅行や中古家具を介して持ち込まれることが多く、刺され跡や血の斑点で気づく。早期発見が重要。

共通の予防ポイント

• 衛生管理：調理後の洗浄、ゴミ密閉、ゴミ集積所への出すタイミング管理
• 隙間対策：配管周り、サッシ、基礎のひび割れなどをシーリングで封鎖
• 湿気対策：浴室、床下、押入れ換気、除湿機活用
• 定期チェック：粘着トラップや糞の有無を月に一度確認
• ペット管理：餌の放置防止、寝具清掃の徹底

自分でできるチェックリスト

• 台所シンク下の段ボール撤去
• 屋外水溜まり・花鉢受け皿の水抜き
• 床下・屋根裏の異音や羽アリ飛来の確認
• 窓・網戸の隙間点検

専門業者に頼む目安と選び方

• 白アリの羽アリ大量発生や床の沈み
• ネズミの糞増加や電気被害疑い
• ゴキブリが粘着トラップで長期多数捕獲

選び方：作業範囲、薬剤種類、保証期間の確認、施工前の説明が丁寧な業者を選ぶこと。料金だけで決めない。

よくある質問（FAQ）

Q：賃貸でも防除費用は誰が負担？ A：契約内容により異なる。建物原因の場合は管理会社負担、生活習慣原因の場合は入居者負担。

Q：市販薬剤は安全？ A：説明書厳守で効果的。誤用は危険、子ども・ペット家庭は注意。

Q：すぐできる応急処置は？ A：目に見える害虫は捕獲・処分、糞や痕跡は手袋・マスクで処理、発生源周辺清掃。

まとめ

• 「記録→初期対応→再発防止」の順で対応
• 発見・早期対策・定期チェックが最重要
• 気になる兆候があれば早めに専門点検を