減脂増筋の黄金比7:3:トレ×食の最適法

🕒 2025-09-08

減脂増筋を目指す人にとって、最も大きな疑問は「トレーニングと食事、どちらを優先すべきか」という点です。そこで役立つ考え方が「減脂増筋7:3」という黄金比です。これは単なる数字ではなく、行動を整理し、日常に落とし込むためのフレームワークです。7割はトレーニングに集中し、複合動作や漸進的過負荷を取り入れて筋肉をしっかり刺激する。残り3割は食事管理に注力し、カロリーと栄養バランスを整え、プレートルールで簡単に実践できる形にします。本記事では、具体的な種目の組み合わせ、食事例、8週間の進め方、よくある誤解までを詳しく解説し、忙しい人でも無理なく取り入れられる実践法を紹介します。

脂肪を落としつつ筋肉を増やす──この難しい同時達成をシンプルに考えるための指針が「減脂増筋 7:3」です。ここでの「減脂増筋 7:3」とは、日常の努力配分(時間・習慣・優先順位)をトレーニングに7割、食事に3割割く目安です。重要なのは比率そのものよりも、この考えを使って行動設計を最適化すること。忙しい人ほど、やるべきことを絞り込む明確さが成功へつながります。

「7:3」の意味をどう読むか

「減脂増筋 7:3」は「食事が全て」「トレーニングが全て」といった極端な議論を超えた実用的な指針です。

  • トレーニング(70%):筋肉に刺激を与え、代謝を高め、身体構成を変える主因。種目選び・強度・漸進性が中心。
  • 食事(30%):筋肉合成と回復、そして脂肪コントロールに必要な栄養を整える部分。量と質を整えれば十分に機能します。 この比率は「行動に割ける時間」と「意識の重みづけ」の目安で、個人差(性別、ホルモン、基礎代謝、体脂肪率)に応じて調整が必要です。

トレーニング設計(“7”をどう使うか)

減脂増筋の核心は強い刺激を定期的に入れることです。効率が良いのは複合動作(コンパウンド)を中心に据え、漸進的に負荷を増やすこと。

  • 基本方針 週3〜5回の筋トレ(目安):フルボディなら週3、分割なら週4〜5。 1回あたり45〜75分を目安に、強度は「最後の数回でギリギリ挙がる」レベル。 プログレッシブオーバーロード(重量・回数・セットのいずれかを段階的に増やす)を必ず組む。
  • 主要な種目(例) スクワット/レッグプレス(下半身) デッドリフト/ルーマニアンデッド(ハム&背中) ベンチプレス/ダンベルプレス(胸) プルアップ/ラットプルダウン(背中) ロウ系(ベントオーバーロウ等) プッシュ系&プル系でバランスを取ること。
  • 組合せテンプレ(スーパーセット等) 下半身+上半身の交互:スクワット 4×6–8 → ベントオーバーロウ 4×6–8(休憩90秒) プッシュ/プル スーパーセット:ダンベルプレス 3×8–10 ⇄ ラットプルダウン 3×8–10(休憩60–75秒) 強度の日(低回数高重量)とボリュームの日(中回数多セット)を交互に。

食事設計(“3”を実用的に扱う)

「3割」は手を抜くという意味ではなく、過不足なく効果的に整えるという意味です。トレーニングで筋肉を刺激している以上、食事は筋肉合成と回復に必要な栄養を確保することに集中します。

  • カロリーの扱い 減脂がメインなら穏やかなカロリー赤字(基礎代謝+活動分 − 200〜500 kcal程度)を目安に。急激な減少は筋肉合成を阻害するので注意。 増筋優先ならごくわずかなカロリー上乗せ(+100〜250 kcal)でクリーン増量。
  • タンパク質の目安 体重1kgあたり約1.6〜2.2g(個人差あり)。たとえば体重70kgなら112〜154gが目安。トレーニング日・非トレ日で多少の調整を。
  • 糖質・脂質の分配 糖質はトレーニングのエネルギー源として適度に確保(トレ前後に中心)。脂質はホルモンバランス維持のために全カロリーの20〜30%程度を目安に。

プレート(餐盤)の具体的な組み立て方

家でもジムでも実践しやすい「見た目でわかる」プレートルールを採用します。

  • 基本プレート配分(簡易ルール) 野菜:プレートの半分(色の濃い葉物+彩り野菜) たんぱく質:1/4(鶏胸肉、豆腐、魚、卵、赤身肉など) 炭水化物:1/4(玄米、サツマイモ、オートミールなど複合炭水化物) 良質な脂質は小さじ〜親指大(オリーブオイル、ナッツ、アボカド)
  • 実用的なハンドガイド(外出時に便利) タンパク質=手のひらサイズ(厚さを含め片手) 炭水化物=拳1個分 野菜=両手で抱える量(できれば半分以上) 脂質=親指サイズ

プレート例(1日分の例)

  • 朝:オートミール+プロテイン+ベリー+ナッツ(タンパク質+低GI炭水)
  • 昼:玄米1拳、鶏胸肉手のひら1枚、温野菜たっぷり、オリーブオイル小さじ1
  • 間食:ギリシャヨーグルト+少量の果実またはプロテインバー(成分確認)
  • 夕:魚のグリル、サラダ(多め)、さつまいも拳半分
  • トレ後(30–60分):ホエイまたは高タンパク食+速吸収の炭水(バナナ等)

減脂増筋 7:3 の考えでは、これらのプレート習慣を崩さず、トレーニングで筋肉を育てることに重心を置きます。

おすすめのトレーニング動作組合せ(テンプレ)

  • 全身フルボディ(週3回) A: スクワット 3–4×6–8、ベンチプレス 3×6–8、ベントオーバーロウ 3×8–10、腹筋 2×15 B: デッドリフト 3×5–6、プルアップ 3×6–8、ミリタリープレス 3×8、ハムストリングカール 3×10
  • 上下分割(週4回) Day1(上):ベンチ系、プル系、ショルダー、腕 Day2(下):スクワット、デッド、ランジ、カーフ Day3(上)・Day4(下)でボリュームを変える
  • ホームトレ(器具少なめ) 片足スクワット、ヒップスラスト、プッシュアップ、ワンアームロウ(ダンベルor水ボトル)、プランク

各メニューで「強度(重量)」「回数」「セット」を段階的に増やすことがポイント。週ごとに重量か回数を微増させ、8週ごとにメニューを再評価すると良いです。

8週間の進め方(実践プラン)

  • 1–2週:フォームと頻度の確立(低負荷で動作習得)
  • 3–6週:強度・ボリュームを上げるフェーズ(漸進的過負荷を実行)
  • 7–8週:デロード週(疲労回復)+評価(体組成・写真・記録)

減脂増筋 7:3 の流儀では、8週間ごとに小さな勝利(増加した重量、見た目の変化)を確認して調整します。

よくある誤解と注意点

  • 「食事が7割/トレが3割」という言い方は誤り:状況により逆転することも。ここでの「7:3」は行動配分の目安です。
  • 急激なカロリー制限は筋肉減少を招くため避ける。
  • 睡眠・ストレス管理は結果を大きく左右する(睡眠不足は回復とホルモンに悪影響)。
  • ケガを避けるためにフォーム確認・軽いウォームアップを徹底する。

実践チェックリスト(すぐ使える)

  • 週のトレーニング頻度を決め、カレンダーに固定する(優先順位を明確化)
  • 毎食でタンパク質を分配(目安のg数を満たす)
  • 毎週1回は重量・回数の記録を取り、進捗を数値化する
  • プレートルールを最初の2週間は毎食守る(習慣化)
  • 8週間ごとに見直しとデロードを実施

終わりに

「減脂増筋 7:3」は決まり事ではなく、行動をシンプルにして続けやすくするための枠組みです。トレーニングでしっかり刺激を入れ、食事で必要な栄養を確保する。その両輪が回ると、体型は確実に変わってきます。まずは1週間の予定を立て、今日できる小さな一歩(タンパク質の追加、トレーニングの回数増)から始めてみてください。