抜け毛を防ぐために避けたい習慣10選

1. 毎日2回以上のシャンプー

「頭皮を清潔に保つことは良いこと」と思い、朝と夜の1日2回シャンプーをする方は少なくありません。しかし、シャンプーのしすぎは逆効果になることをご存知でしょうか？

頭皮には本来、外部刺激から守るための皮脂が存在します。過剰に洗浄すると、この皮脂が失われ、頭皮のバリア機能が低下します。その結果、乾燥や炎症を招き、抜け毛を加速させてしまうのです。

特にメントール系など洗浄力の強いシャンプーを使っている場合は注意が必要です。爽快感が強いほど、皮脂が奪われすぎている可能性があります。

改善策： シャンプーは基本的に 1日1回、夜に行うのがベスト。その際、爪を立てず指の腹で優しく洗い、十分にすすぐことが大切です。朝にどうしてもリフレッシュしたい場合は、ぬるま湯で頭皮をすすぐ程度で十分です。

2. 爪を立てて頭をかく

頭皮にかゆみを感じたり、無意識にストレスで頭を掻いたりすることは誰にでもあります。しかし、爪を立てて強くかいてしまうと、頭皮の角質や毛根が傷つき、炎症を引き起こす原因になります。

炎症が慢性化すると、毛根が弱まり、髪の成長サイクルが乱れて抜け毛が増えるのです。また、傷口から雑菌が侵入すれば頭皮トラブルがさらに悪化します。

改善策： ・かゆみが強い場合は、シャンプーの成分が合っていない可能性を疑いましょう。低刺激・アミノ酸系のシャンプーに切り替えるのも有効です。 ・乾燥が原因の場合は、頭皮用の保湿ローションを取り入れることも効果的です。 ・強いかゆみを感じたら、冷たいタオルで頭皮を冷やすのも一時的な対処法になります。

3. 長時間の帽子着用

仕事や趣味で帽子を長時間かぶる方も多いでしょう。しかし、通気性の悪い帽子をずっと着用していると、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすい環境になります。特に夏場は汗と皮脂が混ざり合い、フケやかゆみ、炎症の原因になりやすいのです。

また、強く締め付ける帽子を長時間かぶることも血流を阻害し、髪の成長に悪影響を及ぼします。

改善策： ・帽子を選ぶ際は、通気性の良い素材（コットンやメッシュなど）を意識しましょう。 ・汗をかいたらこまめに帽子を外し、頭皮を乾燥させる時間を作ることが大切です。 ・同じ帽子を毎日使う場合は、こまめに洗濯して清潔に保ちましょう。

4. ドライヤーを使わず自然乾燥

「髪は自然に乾かした方が良い」と思っている人もいますが、濡れたまま放置するのは大きなNGです。髪が濡れている状態は非常にデリケートで、摩擦や雑菌繁殖のリスクが高まります。特に、そのまま寝てしまうと枕との摩擦で髪が傷み、頭皮環境も悪化します。

改善策： ドライヤーを正しく使うことが重要です。 ・タオルで水分をしっかり拭き取った後、ドライヤーを頭皮から20cmほど離し、温風と冷風を使い分けて乾かしましょう。 ・熱風を一点に当てすぎると乾燥やダメージの原因になるため、風を分散させるイメージで使用してください。

5. 睡眠不足と不規則な生活

髪の毛の成長に深く関わる「成長ホルモン」は、主に睡眠中に分泌されます。特に22時〜翌2時のゴールデンタイムに質の高い睡眠をとることが重要です。

睡眠不足や不規則な生活を続けていると、成長ホルモンの分泌が減少し、髪の再生力が低下します。さらに、自律神経の乱れやホルモンバランスの崩壊を招き、抜け毛が進行しやすくなります。

改善策： ・できるだけ 23時までに就寝 し、睡眠時間は7時間以上を確保することを目標にしましょう。 ・寝る前のスマホやPCの使用はブルーライトの影響で眠りを妨げるため控えること。 ・リラックスできる入浴やストレッチを習慣にすると、睡眠の質が向上します。

6. タバコの習慣

喫煙は健康全般に悪影響を及ぼすことで知られていますが、髪にとっても大敵です。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、頭皮への血流を妨げます。その結果、髪の毛に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、抜け毛が進みやすくなります。

さらに、喫煙はビタミンCを大量に消費します。ビタミンCはコラーゲン生成や抗酸化作用に重要で、髪の健康維持にも欠かせません。

改善策： ・可能であれば禁煙が最も効果的です。 ・すぐにやめるのが難しい場合は、本数を減らし、ビタミンや抗酸化成分を意識的に摂取することを心がけましょう。

7. アルコールの過剰摂取

適度なお酒はリラックス効果をもたらしますが、過剰な飲酒は髪と頭皮に悪影響を与えます。アルコールを分解する際には大量の栄養素やビタミンが消費され、髪の毛に回る栄養が不足してしまうのです。

また、肝臓の負担が大きくなることで、全身の代謝や解毒作用が低下し、頭皮環境の悪化につながります。

改善策： ・週に数日は休肝日を設け、適量を守ること。 ・飲酒の際は水分をしっかり摂取し、ビタミンB群やタンパク質を意識的に補給しましょう。

8. 高脂肪・高糖質な食事

脂っこい食べ物やスナック菓子、インスタント食品中心の食生活は、頭皮の皮脂分泌を過剰に促進し、毛穴詰まりや炎症を引き起こします。糖質過多もインスリンの急激な上昇を招き、ホルモンバランスの乱れを助長します。

改善策： ・タンパク質（魚、大豆、鶏肉など）をしっかり摂る。 ・ビタミン、ミネラル、食物繊維をバランスよく取り入れる。 ・油はサラダ油よりもオリーブオイルや亜麻仁油など良質な脂質を選びましょう。

9. 過度なストレス放置

仕事や人間関係のストレスを抱えたままにしていませんか？ストレスは自律神経を乱し、血流やホルモン分泌に悪影響を与えます。特に慢性的なストレスは、男性ホルモンの働きを強め、薄毛を加速させる要因になることが分かっています。

改善策： ・適度な運動や趣味の時間を持ち、ストレス発散を習慣化する。 ・深呼吸や瞑想、マインドフルネスも有効。 ・人に話すだけでも気持ちが軽くなるため、信頼できる相手に相談することも大切です。

10. 髪を強く引っ張るスタイリング

ヘアスタイルを整えるためにポニーテールやきついヘアゴムを長時間使用する習慣は、髪に強い負担をかけます。これにより毛根が慢性的に引っ張られ「牽引性脱毛症」を引き起こすリスクがあります。

改善策： ・強く引っ張らないナチュラルなスタイリングを心がける。 ・ヘアゴムは柔らかい素材を選ぶ。 ・帽子やヘルメットをかぶる際も、髪に過度な負担をかけないよう工夫する。

習慣を変えることが、最も現実的な抜け毛対策

抜け毛対策というと、どうしても「特別なアイテム」や「高額なケア」に目がいきがちです。しかし、実際には 日常の小さな習慣の積み重ね が頭皮と髪の健康を大きく左右します。

育毛剤やサロンケアも確かに効果がありますが、その効果を最大限発揮するためには、まず土台である生活習慣を整えることが不可欠です。

今紹介した10個のNG習慣のうち、いくつ当てはまりましたか？すぐに全部を改善するのは難しいかもしれません。しかし、一つずつ無理なく改善していくことで、髪は確実に良い方向へ変化していきます。

変化は、小さな気づきから始まります。ぜひ今日から、できることを実践してみましょう。