花粉症でよく受診する診療科

花粉症はアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の一種で、症状の出方によって受診する科が異なります。

耳鼻咽喉科 鼻づまり、くしゃみ、鼻水が主な症状の場合に最も一般的です。耳鼻咽喉科では鼻腔の状態を詳しく確認し、抗アレルギー薬や点鼻薬の処方を行います。また、副鼻腔炎などの合併症が疑われる場合にも適しています。

内科 全身症状（倦怠感、発熱を伴う場合）、または近くに耳鼻咽喉科がない場合には内科での診察も可能です。内科医は花粉症の初期診断や薬の処方に対応できます。

皮膚科 花粉による皮膚のかゆみ、赤み、湿疹が強い場合は皮膚科を受診します。顔や首の肌荒れが季節的に悪化する場合、花粉皮膚炎の可能性があります。

症状別の科の選び方

• 鼻の症状が中心：耳鼻咽喉科
• 目の症状が中心（かゆみ、充血、涙）：眼科
• 皮膚症状が強い（かゆみ、湿疹）：皮膚科
• 全身のだるさや微熱を伴う：内科
• 複数の症状が混在：まず耳鼻咽喉科か内科で総合的に判断

専門医への転診が必要なケース

次のような場合は、より専門的な診断や治療が可能なアレルギー科や免疫科への紹介が行われます。

• 一般的な薬で症状が改善しない
• 薬の副作用が強く出る
• 複数のアレルゲンが関与している可能性がある
• 喘息やアトピー性皮膚炎など、他のアレルギー疾患も併発している

アレルギー専門医では、皮膚プリックテストや血液検査などで原因アレルゲンを特定し、舌下免疫療法などの長期的治療も検討できます。

オンライン診療と対面診療のメリット・デメリット

オンライン診療のメリット

• 自宅から受診できる
• 待ち時間が短い
• 花粉が多い時期でも外出不要

オンライン診療のデメリット

• 鼻腔や目の詳細な診察が難しい
• 初診では薬の処方に制限がある場合あり
• 重症例や合併症がある場合は不向き

対面診療のメリット

• 詳細な診察や検査が可能
• 即日で必要な治療が受けられる

対面診療のデメリット

• 待ち時間や通院時間がかかる
• 花粉が飛散している時期は外出で症状が悪化する可能性

受診前に準備しておくとよいもの

診察をスムーズに受けるためには、以下の準備が役立ちます。

• 症状が出た時期と期間を記録したメモ
• 服用中の薬やサプリメントのリスト
• 過去のアレルギー検査結果（ある場合）
• 鼻水やくしゃみ、皮膚症状などの写真（スマホでOK）
• 家族のアレルギー歴

これらの情報は診断精度を高め、適切な治療方針を立てるのに役立ちます。

まとめ

花粉症は症状によって受診すべき科が異なり、自己判断で市販薬だけに頼ると症状が長引く可能性があります。鼻や目、皮膚、全身の症状に応じて適切な診療科を選び、必要に応じて専門医の診察を受けることが大切です。オンライン診療と対面診療を使い分け、事前準備をしっかり行うことで、スムーズに治療を進められます。