目の症状

花粉症による目のトラブルは非常に多く、代表的なのは「かゆみ」「充血」「涙目」です。これは花粉が結膜に付着し、アレルギー反応を起こすことで発生します。特に、朝起きた時から目のかゆみが強い場合や、両目同時に症状が出ることが多いのが特徴です。感染症による結膜炎は片目だけに出ることも多く、区別のポイントとなります。

鼻の症状

鼻に関する症状は、花粉症の代名詞とも言えます。「連続くしゃみ」「水のような鼻水」「鼻づまり」が典型です。感冒の場合は黄色や緑色の粘性の鼻水が多いですが、花粉症はほとんどが透明でサラサラしています。また、症状は天候や時間帯によって強弱があり、外出後や風の強い日に悪化する傾向があります。

皮膚の症状

意外かもしれませんが、花粉症は皮膚にも影響を及ぼします。顔や首、手の甲に赤い発疹やかゆみが現れる「花粉皮膚炎」がその一例です。特に乾燥肌や敏感肌の方は症状が出やすく、春先になると化粧のりが悪くなる、肌がピリピリするなどの変化に気付くこともあります。

その他の隠れた症状

鼻や目だけでなく、喉や全身に影響することもあります。花粉が喉の奥に付着すると、イガイガ感や軽い痛みを感じることがあります。また、アレルギー反応による全身疲労や集中力の低下、頭痛も少なくありません。これらは「なんとなく体調が悪い」と感じる原因となり、日常生活の質を下げる要因になります。

症状の重症度を判断するには

自分の症状が軽いのか重いのかを見極めるには、以下のポイントが参考になります。

• 頻度：くしゃみや鼻水が1日に何度も出るか
• 持続時間：症状が数時間で収まるのか、一日中続くのか
• 生活への影響：仕事や勉強に集中できない、睡眠が妨げられるなどの影響があるか 軽度であっても長期間続く場合は、早めの対策が必要です。市販薬で改善しない場合や症状が悪化している場合は、医療機関での診断を受けることが望まれます。

まとめ

花粉症は単なる鼻の病気ではなく、目、皮膚、喉、さらには全身の状態にも影響を与えるアレルギー反応です。症状の種類や程度を知ることで、より適切な対策や生活習慣の工夫が可能になります。毎年の季節変化に合わせて、自分の体調をよく観察し、早めの行動を心がけましょう。